北島三郎は「ロックの時代が到来する」ことを予測していた
「私は根っからの演歌の人間です。でもね、平野さん、私は分かっています。これからの時代は新しい音楽、つまりロックが若者の心を捉えていくと思っています。もちろん歌謡曲が終わるとは思っていません。思っていませんが、ウチの事務所もロックやフォークを取り込み、時代の流れに取り残されないように運営していかねばなりません。くれぐれも大橋純子をよろしくお願いします」
赤坂の北島音楽事務所に行くと立派な応接間に通され、殊勝な表情でこう語り始めた。演歌の大御所が日本の音楽業界の未来に思いを馳せ、ロックの時代が到来すると読んでいるとは……。ただ感嘆するしかなかった。
ちなみにジュンペイは1年ほどして北島音楽事務所を離れることになった。理由は知らない。
<下北沢ロフト1976年12月のブッキング>
【3日】金子マリ&バックスバニー【4日】ラストショウ【5日】長谷川きよし【10日】愛奴【11日】妹尾隆一郎【12日】シーチャン・ブラザーズ(井上茂)【17日】りりィwith坂本龍一【18日】大橋純子&美乃家セントラル・ステイション【19日】越中屋バンド【24・25日】大貫妙子【26日】アルバトロス