<49>早貴被告のわがままに手を焼きドン・ファンは離婚届を突きつけた
■月々100万円の高価なおもちゃ
それでもドン・ファンは彼女をかばい続けた。が、月々100万円の維持費がかかる「高価なおもちゃ」に対しての疑惑の念は、彼の心に蓄積していったに違いない。
5月7日の早朝4時ごろにドン・ファンから電話があった。早貴被告との離婚の話かなと思ったら、なんとイブちゃんが死んでしまったという知らせだった。
「あのね、イブちゃん死んじゃったんですよ」
「いつ? ホント?」
「昨晩様子がおかしくなったので、車で大阪の病院へ運ぼうとしたんだけど、病院に着いたときには亡くなっていた……」
「そうですか……それは、それは……つらかったでしょうねえ。気を落とさないでくださいよ」
16年も一緒に暮らしていた愛犬の死。子供のいないドン・ファンにとって、イブは娘のような存在だった。どこに行くにも一緒で、東京の病院に行くときにはペットホテルに預けていたが、日に何度も電話を入れてイブの様子を聞いていた。
「私が死んだら遺産は全部イブちゃんに行くようにしますから」
それも口癖だった。そのイブが死んでしまったとは……。(つづく)