「ドクターX」第7シーズンは中園ミホの脚本が実にうまい
「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)
第7シーズンを迎えた、米倉涼子主演「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)。第1話の終わりで、なんと大門自身が感染症に陥ったので驚いた。「え、どうするの?」と思っていたら、第2話は「3カ月後」の設定。大門も、ほぼ復活していた。このスピード感がいい。
とはいえ、なかなか手術をさせてもらえない大門はジリジリする。そんな時、外科分院長の蛭間(西田敏行)が通う銀座のクラブのママ(夏川結衣)が入院。手術のチャンスが訪れる。しかし、院長代理の蜂須賀(野村萬斎)が執刀を命じたのは、スーパー脳外科医の興梠(要潤)だった。
新たな敵、そして新たなライバルの出現。シリーズ物の視聴者を飽きさせない仕掛けだが、脚本の中園ミホが実にうまい。しかも、患者の状態を正確に把握していなかった興梠は、手術の手が止まってしまう。そこに登場するのが大門だ。リリーフエースのようなその姿はやはりカッコイイ。また手術シーンでは、以前よりも大門の手元や患部を多く見せる工夫がなされ、臨場感がアップした。
一方、海老名(遠藤憲一)も加地(勝村政信)も相変わらず蛭間の腰巾着で、「御意!」を連発。大門が所属する名医紹介所の「あきらさん」こと神原(岸部一徳)のメロンと請求書と一人ダンスもいつも通りだ。変化と定番の絶妙なバランスがこのドラマを支えている。