<91>横尾忠則さん、デビッド・ボウイの顔のTシャツで現れたんだ
すごく似通ったところがあるんだよね、オレと
横尾さんの最近の油絵を見ると、これは点描だな、新しい点描だなって思うんだよ。病気でも描き続けている。いつも新しい作品をね。現在、その時の現在が出てるからいいよね。だから案外ね、すごく似通ったところがあるんだよね、オレと。現状で勝負するっていうさ。
(1936年兵庫県西脇市生まれの横尾忠則は6月27日に86歳を迎える。さまざまな病気を患い、2015年より突発性難聴に。手が腱鞘炎を起こしているため左手で作品を描くこともあると語っている)。
横尾さんは、横尾忠則(現代)美術館ができる前に、故郷の美術館(西脇市岡之山美術館)でずっと展覧会をやってたじゃない。横尾さんから頼まれて、その美術館で「花小説」という展覧会をやった時に、横尾さんがポスターを作ってくれたんだよ。そのポスターをトイレのドアのところに貼ってあるから、いつも見てんだよ(笑)。
(西脇市岡之山美術館は西脇市出身の横尾の作品展示と保存を目的として1984年に開館。2012年に神戸市に横尾忠則現代美術館が開館したのを契機に新スタートを切ることとなり、2013年より横尾と親交の深い現代アーティストの作品を展示、その第1弾として同年に「花小説-荒木経惟展」が開催された)。
横尾さんがパレット代わりにしていた絵具の紙皿ね、サインしてもらってウチにあるんだよ。いいんだよ~。横尾さんの作品なんだよね。
(構成=内田真由美)