3月に死去した志垣太郎さん…20代での“酒豪伝説”「ブランデーを水のようにゴクゴクと」
そうやって飲んでいたおかげで、スタッフや子役の頃から憧れていたスターの方々に可愛がっていただきました。漫画家の上村一夫さん、憧れの沢田研二さん、俳優の佐藤允さん……。尊敬していた勝新太郎さんもそのひとりです。ある舞台で中村玉緒さんとご一緒した時に、勝さんが見に来られました。
■勝新太郎さんに「おごってやる」と言われて…
その夜、勝さんが役者やスタッフ60人くらいを有名料亭に招待してくれたんです。「今日は玉緒が世話になりました」って。僕はまだ坊やだったし、2次会には呼んでもらえないかなと思っていたら、「おい、おまえも来い」って言ってもらえて、朝までご一緒しました。
ある時、勝さんから、「1本おごってやる」と宿泊しているホテルに呼ばれたこともありました。フロントで「いる?」と聞くと名前も言わないのに「いますよ」と。フロントが勝さんの部屋に電話で「志垣さん、到着しました」と電話すると「俺の部屋に来い」。部屋に行くと勝さんがブランデーを水のように飲んでいる。だから、こっちも負けずに飲みました、水のようにゴクゴクと。