目標値はそれぞれ コレステロール値は一律で下げなくていい
「血管に付着したLDLコレステロールが活性酸素によって酸化すると、血管が傷つきやすくなり、もろくなります。血栓(血液の塊)もくっつきやすくなり、血液の通り道が狭くなる。それが動脈硬化の進行につながるのですが、実はLDLコレステロールが多少高い程度では問題ない。それよりも、血管を傷つける因子をどれくらい持っているかが重要なのです」
そこで、LDLコレステロールの目標数値は、(1)~(6)の該当数によって変わる。(1)~(6)のうち該当数がゼロなら160未満、1~2個なら140未満、3個以上なら120未満が目標だ。
「LDLコレステロールの本来の基準値は140未満です。しかし、ほかのリスク因子がなければ目標数値は多少甘く定めても構わないし、逆にリスク因子が多ければ厳しく定めなければならないのです」
次に、【心筋梗塞や脳卒中などを起こしたことがある人】だ。再発予防のために、目標数値はよりシビアになる。
「(1)~(6)の該当数は関係なく、LDLコレステロールは100未満を目標にします」