専門医制度は3階建て

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 約90種類もある専門医。それらは大きく3階層に分かれています。基本領域、サブスペシャリティー領域、そして横断領域の3つです。

 専門医を目指す医師は、まず基本領域からスタートします。内科専門医、外科専門医、小児科専門医など、全部で18種類あります。病院などでよく目にする診療科目と、ほぼ同じ分かれ方です。

 それぞれの学会が指定する病院で、3年から5年以上の修練を積むこと、指定された症例を必要数以上経験すること、認定試験に合格すること、などが専門医取得の条件です。

 基本領域を終えた医師のなかには、さらにサブスペシャリティー領域の専門医を目指す人もいます。消化器病専門医、呼吸器専門医、肝臓専門医など、臓器別の専門医が用意されています。また糖尿病専門医、アレルギー専門医、感染症専門医など、病気別の専門医もあります。

 もっと資格を取りたい人は、横断的領域の専門医を目指します。集中治療専門医や漢方専門医など、さまざまな分野に共通する領域です。


 ですから、内科と糖尿病と漢方の専門医を持っている医師や、外科と心臓血管外科と集中治療の専門医を持っている医師などもいます。前者は、糖尿病の漢方療法に強いイメージがあります。後者は、心臓血管系の救急医療、たとえば急性心筋梗塞などに長けている印象があります。

▽長浜バイオ大学・永田宏教授(医療情報学)

【連載】健康医療データの読み方

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