【ピロリ菌】 除去が不十分だと再感染するケースも
「“尿素呼気試験”という検査方法で、確か料金は5000円でした。検査でピロリ菌の感染が確認され、1週間、2種類の抗生物質と胃酸の分泌を抑える薬の計3種類を飲み続けました。その後、再びクリニックで検査を受け、除菌されたと診断されたのですが……」
ピロリ菌の除菌が1回で成功する確率は75%。うまくいかなければ再度1週間薬を飲むことになる。渡辺さんは1回で成功した幸運に感謝したという。一度除菌したら再び感染しないとも信じ込んでいた。
それなのに感染が確認されたのだから、驚くのは当然だ。
担当医には「除菌済み」の旨を伝えたが、「統計的にも再感染は極めてまれで、だいたい再感染率は2%ぐらいだと言われました。再発した場合、大きく2つの理由があるという説明もしてくれました」。
1つ目は、完全に除菌されず時間を経て再び感染したケースで、2つ目は、除菌には成功したが再び感染が起こったケースである。
いずれにしろ「ピロリ菌」の「除去」が確認できるまでには、約1カ月の期間を要する。そんなに長く名古屋で休むわけにもいかない渡辺さんは、自宅に戻ってから、最初とは別の世田谷区内の総合病院で「ピロリ菌」の検査を受け直し、再び「除去」をした。