健康オタクが脳内出血 親類から“異変”指摘が発覚のきっかけ
東京・墨田区に住む個人投資家、竹澤耕四郎さん(仮名、61歳)は、自他ともに認める健康オタクだ。
たばこはやらず、酒もほとんど飲まない。血圧やコレステロール値も正常である。体重はこの30年、60キロ(身長は170センチ)を1、2キロ前後する程度で、生活習慣病とは無縁な健康体を維持してきた。
食生活は、肉類を避けて野菜が中心。主食も玄米。毎朝6時に起床し、ベランダで30分ほどのストレッチと柔軟体操を日課にしてきた。
半年に1度、欠かさずに行う血液による各種検査の結果は、いつも「再検査不要」のサインが書き込まれている。
日頃から、健康にこれほど気をつけているのに、想定外の病気に襲われたのは、九州から桜前線が北上してきたこの3月中旬のことだった。
「近所に住む弟夫婦から、“なんかお兄さんの言葉が少し変だよ。歩き方も前のめりだし、精密検査を受けてみたらどう?”と、言われたのです」
心配性の竹澤さんは、すぐに自宅近くのクリニックを訪ね、診てもらった。事態は想像以上に深刻だった。