発症から2年がリミット…リウマチを治すチャンスを逃すな
リウマチは、近年、治療結果が格段に向上した。しかし、その恩恵を受けられていない患者は多い。
「リウマチは診断が非常に困難な疾患です。経験を積んだ専門医でも、時に判断に迷います」と言うのは、日本リウマチ学会専門医で「とうきょうスカイツリー駅前内科」院長の金子俊之医師。
診断が難しいのは、問診、血液、レントゲン、超音波、MRIなど必要な検査すべてが、「リウマチと100%確定」につながらないからだ。
たとえば、かつては「リウマチ因子の数値が高ければリウマチ」とされてきたが、高くてもリウマチでない場合がある。また、リウマチ診断に用いる抗体が陰性の場合も、抗体が陰性のタイプがあるのでリウマチを否定できない。
さらに、リウマチの治療は極めて慎重さが求められる。
「自己免疫が正常に機能せず関節に炎症を起こす疾患なので、治療の基本は免疫抑制になる。リウマチには必要な治療ですが、免疫が低くなると感染症を発症しやすくなる。健常な人には『ただの風邪』が、高致死率の肺炎につながるのです」