発症から2年がリミット…リウマチを治すチャンスを逃すな
免疫抑制剤の中でも、リウマチに最初に使用することが望ましいとされる「MTX」という薬剤があるが、これが悪性リンパ腫のリスクを高めることも最近、判明した。デメリット(副作用)も十分に理解した上でリウマチの治療を行わないと、思わぬ事態を招きかねない。
■意外に多い誤診
ところが現状は、これらが医師の間で認識されているとは言い難い。そもそも専門であるリウマチ・膠原病内科の医師は少ない。専門外の医師が知識や経験が乏しいのに加え、前出の必要な検査を行わず、血液検査だけで診断する。結果的に誤診や不適切な治療が減らない。
金子院長は順天堂医院膠原病・リウマチ内科を経て今年開業したが、この8カ月という短い期間でも、「リウマチとして治療を受けていたが、リウマチではなかった」「リウマチとの診断は受けているものの、適切な治療ではない」「リウマチなのに『一般的な関節炎』とされていた」といった患者がかなりいたという。
「治らないといわれていたリウマチは、免疫抑制剤や生物学的製剤の登場以降、『治る』疾患となりました。早期診断・早期治療によって、寛解(病気がしっかりと治まっている状態)や、さらに薬が全く不要となるドラッグフリーに持っていけるのです」