食事中の水分摂取は減らした方がいい? 腸内細菌に影響も
食事中に水分を取ることは胃液を薄めることでもある。その結果、こうした口腔内の雑菌を殺すことなく、小腸や大腸に送り届けてしまう。
「胃酸はpH1~2の強酸で、食物に付着した菌は胃では生きてはいられません。しかし、食事中に水を飲むと酸が薄まり、菌が胃の中でも生き延びてしまうのです」
実際、薬が一切ない旧日本軍の部隊内でコレラの保菌者が出て、部隊全滅の危機に陥ったとき、「食事中に水を飲まない」という軍医の指示を守り、全員が無事だったという。それほど本来の胃酸は強力なのだ。
そもそも食材の衛生に厳しい今の日本では、コレラが起きることはない。しかし、食事中に水分を取ることで雑菌を体内に侵入させて、知らず知らずのうちに体を壊しているかもしれない。
「口腔内の雑菌が小腸や大腸に達し、その細菌叢のバランスを崩している可能性があるのです」
■いますぐできる健康法
人間の腸内には数百種類の細菌が生息している。その数は約100兆個、重さにして1~1・5キロといわれている。