原千晶さん「後悔」 子宮頚がん・子宮体がん闘病を全激白

公開日: 更新日:

 医師とは月に1回必ず細胞を採る検査を受けると約束し、真面目に通いました。体調も良く、毎月「大丈夫そうだね」という医師の言葉を聞いていました。それが2年も経過すると賭けに勝ったような気になって、3年目に入ると仕事が忙しくなったことを口実に、ぱったり病院に行かなくなってしまったんです。

 子宮体がんが分かったのは、それから3年後ぐらいです。経血の量が増え、なんかおかしいと思っていたら、ある日突然、経験したことのない腹痛に襲われました。再びクリニックで診察してもらうと、にわかに周囲がバタつくのを感じました。明らかにマズイ感じで……。その時、思いました。「私は賭けに負けたんだ」と。

 以前に通院していた大学病院で検査をすると、子宮体がんの「ステージ3C」と診断されました。医師に「なぜ、こんなに放っておいたの。厄介ながんになってるよ」と指摘され、歯がガチガチ鳴るほど震えました。「手術できるかな……」という医師のつぶやきも聞こえて、強烈な後悔の念に襲われました。すぐそこに「死」がちらついていたんです。


 治療は、子宮、卵巣、卵管、リンパ節を全摘出という5時間の難手術に加え、抗がん剤を6クール(1クール3週間)行いました。副作用は脱毛、手足のしびれ、吐き気、味覚障害など、何が起こるかは予測不可能。自分でまいた種だと覚悟しつつも、気持ちが不安定になって周囲の人たちの心もかき乱しました。親、友達、スタッフ……がんは、こんなにも人を巻き込んでいくものなのかと思い知りました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が