死亡率がぐんと下がる可能性 「心筋梗塞」の正しい予防策
「循環器内科医は、スタチンを『LDLコレステロールを下げる薬』というより『心筋梗塞予防の薬』と考えています」
これは、心筋梗塞の2次予防にも通じる。
心筋梗塞を一度起こすと、近いうちに2度目を起こしやすく、死亡率は極めて高い。そのためスタチンの中でも作用の強い薬を用いて、厳格にLDLコレステロールの数値を下げる。
「しかし、LDLコレステロールが基準値よりはるかに低い心筋梗塞患者も珍しくありません。こういった患者への対処が長年の議論でした」
これに関して、最新の研究では「もともとLDLコレステロールが低い場合も、心筋梗塞の2次予防にはスタチンを用いたほうが再発率が低い」との結果が出ている。
「スタチンを最大量投与しても、LDLコレステロールは50(mg/dl)前後までしか下がらず、身体への影響はありません」
■不安定狭心症はより注意が必要
あまり知られていない心筋梗塞の予防策の2つ目は、心筋梗塞の前兆である「狭心症」への対処だ。