意識障害から負の連鎖へ 高齢者の「脱水」が認知症を招く

公開日: 更新日:

 脱水でのみ込みづらく、誤嚥を起こしやすい。便秘になりやすく、急性腹症につながる。

「救急搬送されて入院となると、高齢者では廃用症候群(過度の安静状態で心身の機能が低下する)や認知症の悪化を招く。むやみに救急車を呼ばなくて済むためにも、日頃からの脱水予防が大切です」(秋山氏)

 ところが、高齢者では水を向けても飲まない人が少なくない。「トイレに行く回数を増やしたくない」「嚥下機能の低下でむせる」といった理由で水分摂取を控える人や、「判断力が衰え、お茶が入った一杯の湯飲みをいつまでも持っている」という人も。

「そういう場合は、経口補水液のゼリータイプがおすすめです。水分では取ろうとしない高齢者も、ゼリーだとつるっと食べてくれる。それが呼び水になって、水分を取ってくれることはよくあります」(秋山氏)

 親と離れて暮らしている人は、せめて、経口補水液のゼリーを親に送るところから始めるか。

 高齢者はそもそも、脱水を起こしやすい。主な理由は以下の通りだ。

●筋肉量の低下
●喉の渇きを自覚しづらい
●腎機能の低下
食事量の減少
●利尿作用のある薬の服用
●認知症で暑さが平気に
●認知症で自律神経の働きが低下

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース