大橋未歩アナ振り返る 脳梗塞が起こったあの夜の一部始終
面白かったのは、兵庫に住む母です。お見舞いに来てくれちゃうんだろうなと思ったんですけど、「ごめん、ステンドグラス教室があって……」と言われました(笑い)。しょっちゅう病院から電話できましたし、私の声に張りがあったのであまり心配されなかったみたい(笑い)。でも、そうやって家族があっけらかんと受け止めてくれたことはとてもうれしいことでした。
退院の3~4カ月後、実は手術をしました。医師から「脳梗塞は幸い急所を外れましたが、壊死した場所や範囲によっては障害が残ったかもしれない。そのもとになった場所が首の右側の内頚動脈(脳につながる太い動脈)にある」と言われました。首の動脈の内壁が剥がれ、そこに血だまりのようなものができ、その一部が脳に飛んだとのことでした。剥がれた部分が修復しないと、またいつ血だまりができて脳に飛ぶかわからないわけです。
そんな“爆弾”を抱えて生きるのはイヤだと思い、インターネットでいろいろ調べた結果、カテーテル手術でステント(血管を広げるコイル状の筒)を入れる手術があると知りました。そして脳血管内治療で有名な先生を大学院の恩師に紹介していただいて出会ったのが、虎の門病院の松丸祐司先生(現在はつくば大学付属病院勤務)です。