新たな問題が続出 うつ病の薬はどうすればやめられるのか

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 田島院長が問題視しているのは、減薬の失敗だ。多剤併用の一方で、今は“減薬ブーム”。薬は「出す」より「引く」方がはるかに難しく、その経験値が圧倒的に不足している医師が大半だ。自己判断で勝手に薬をやめてしまう患者もいる。

「減薬のタイミングを間違えている、あるいはスピードが速すぎると、離脱後症候群と呼ばれる状態となる。減薬の失敗で寝たきりや自殺未遂に至る患者さんも珍しくありません」

 減薬の失敗による不調が薬をやめて何年経っても消えないこともある。

「薬は必要な時には飲まなくてはならない。しかし、やめられる」と田島院長。もし減薬を考えるなら、その方法に長けた精神科医を受診すべきだ。

■ベンゾジアゼピン系

 離脱症状がひどく、減薬が難しい薬としてベンゾジアゼピン系が挙げられる。日本は海外に比べて処方が多いとの指摘もあるが、「抗不安薬は規制の厳しい欧米でも実際は多く、長期使用も多い。減薬が難しいのはベンゾジアゼピン系に限ったことではありませんが、特に難しい」(田島院長)。

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