著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

分子標的薬の副作用にはハンドクリームが効果的

公開日: 更新日:

「抗がん剤は注射しかないんでしょ?」とか「入院しなきゃいけない」といった不安をお持ちの患者さんが多いようです。 実はどちらとも不正解。注射の抗がん剤が多いのは事実ですが、内服(飲み薬)の抗がん剤もたくさんあります。また、外来で抗がん剤の注射を打って帰宅するという、通院がん治療が可能な場合もあります。

 若くしてがんになった場合、治療と並行して仕事がある方もいるでしょうし、家族と過ごす時間を考慮して、入院よりも自宅がいいと考える患者さんも多くいらっしゃいます。そういった時、内服や通院治療はQOL(生活の質)の向上という意味でメリットが大きいと言えます。

 内服の抗がん剤は、乳がん、膵臓がん、肝臓がん白血病などさまざまながんに使われ、種類もたくさんあります。内服抗がん剤の中で、「チロシンキナーゼ阻害薬」(TKI)と呼ばれる種類の薬は「分子標的薬」といって、特定の分子(チロシンキナーゼ)だけの働きを抑えることでがんの増殖を抑えます。そのため、一般的な抗がん剤と比べて副作用の少ない薬と位置付けられています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    スタンフォード大・麟太郎のメジャースカウト評価は課題山積…ド軍指揮官からも耳の痛いアドバイス

  2. 2

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  3. 3

    W杯8強へ森保J「5人の重要人物」 頭痛の種は主将・遠藤航の後継者…所属先でベンチ外危機

  4. 4

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  5. 5

    悠仁さまは学習院ではなぜダメだった?大学進学で疲弊する宮内庁職員「もうやめたい」と悲鳴

  1. 6

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  2. 7

    巨人「助っ人野手の獲得下手」汚名返上できた納得の理由…今年はなぜ2人とも“当たり”?

  3. 8

    大阪府の8割の小売店でコメ品切れ発生だが…吉村知事「備蓄米放出しろ」が腑に落ちないワケ

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    巨人・坂本勇人は《潔くユニホーム脱ぐべき》低迷でも“1年延命”で現役続行か