ウイルスサイズの医療ロボットが認知症やがんを治療する

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 例えば、注射で抗がん剤を搭載したナノマシンを血管に送り込むと、全身のがん細胞に集まる。血管は栄養素や酸素を細胞に供給するため無数の穴が開いているが、急速に増大するがん細胞の血管の穴は正常な血管のものよりも大きい。そのため、正常な組織は素通りしてがん細胞に入るという。しかも、がん細胞はナノマシンが近づくと“敵だ”と判断して膜に包んで酸を放出して溶かそうとする。その刺激を受けると、ナノマシン自ら壊れ、中の抗がん剤を放出する。

「こうした刺激に応じて高分子ミセルは、内包薬剤を放出するという機械的動作を行う点で、広義のマシンと見なすことができます。それがマシンと呼ぶゆえんです」

■早ければ3年後に実用化

 すでに、ナノマシンを使った膵臓がん治療に対する臨床試験は最終段階にあたる第3相試験に入っている。早ければ3年後には実用化される見込みだという。がんに関してはほかに、ナノマシンががん細胞に集まる特性を利用してMRI(磁気共鳴画像診断装置)の造影剤を搭載することで、がんの早期発見を可能にする研究も進んでいるという。

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