著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

最も死亡率の高い体形を目指してダイエットする日本人女性

公開日: 更新日:

 女性は全体の20.6%がBMI25以上の肥満で、11.6%が同18.5未満の痩せとなっています。これをBMIと死亡の関連で見るとBMI25~27.5のグループが最も死亡率が低く、肥満の定義そのものに怪しいところがあります。

 それに対して痩せのほうはBMI15.1~17.5で死亡率の増加が見られ、妥当な基準といっていいでしょう。

 それにもかかわらず、女性の多くは自分のことを太りすぎと考え、痩せたいと思っている現状があります。さらに20歳代の女性では、20%が痩せと判定されていながら、逆に40%以上が自分のことを太っていると考えているという報告があります。平均年齢20歳という年代で標準と判定されるBMIの人の74%が、自分のことを太っていると回答したという研究結果もあります。

 肥満の問題は、日々の生活と離れ、どんな体形が好ましいかというイメージが健康より重視されているということでしょうか。テレビで見かけるアイドルファッションモデルの大部分がBMI18.未満の痩せであることが、それを如実に表しているように思います。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動