深刻な感染症を媒介 豪雨の後は「蚊」の大量発生に要注意

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 アカイエカは側溝やエサの多い水たまりなどに卵を産み、ヒトスジシマカ、オオクロヤブカなどは空き缶や墓地の花立てなどに多い。コガタアカイエカは水田など広い水たまりに繁殖する。

「野生の蚊の寿命は10日ほど。水害直後は幼虫も流されるため目立ちませんが、その後、水たまりに卵を産み、その次の世代になると、一気に数が増える。水害後20日以上経つと、その数が増える可能性があるということです」

■とりわけ警戒すべきは日本脳炎

“羽音はうるさいし、刺されるとかゆいが、蚊くらい大したことはない”と思いがちだが、侮ってはいけない。

「蚊は最も人を殺す生物」であり、世界中で年間72万5000人がその犠牲になっている。

 実際、蚊が媒介して人が発症する深刻な病気は多い。マラリア、ウエストナイル熱などは日本人にはピンとこないが、デング熱がヒトスジシマカにより国内流行したのは4年前で記憶に新しい。海外で流行のジカ熱もヒトスジシマカにより媒介されるが、妊娠初期の女性がこの病気を発症すると小頭症の子供が生まれる確率が高くなることが知られている。しかし今回、特に注意すべきはコガタアカイエカだ。

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