お年寄りにも優しく簡便ながん検診の進歩に期待したい
「がんを早く見つけて早く治療して、家に帰ってまた土いじりができる。これが一番ですよ」
日本では、全死亡者の3分の1は、がんによるものです。75歳未満のがん死亡はこの10年で16%減少しましたが、超高齢社会で免疫力が落ちた後期高齢者のがんが増え、がん死亡者数は増え続けています。そのため、75歳以上のがん検診をどうすればよいか。お年寄りに優しい、簡便な検診方法はないか議論されています。
がん検診受診率は75歳未満でもなかなか50%に達しません。また、がん検診を受けて問題がなかったからといって、体にがんがないということでもありません。もっと体の負担が少ない検診ができないものでしょうか。たとえば、採った尿を検査所に郵送するような簡便な方法でがんが分かるなら、若い人でも大歓迎だと思うのです。
■犬や線虫を使った方法も
先ほどの課長さんは、「ある町では犬でがん検診を行っていると聞きましたが、実際のところどうなのでしょうか」とおっしゃっていました。