新タイプのコレステロール降下薬は2週に1度の自己注射で効果があるが
ただ、コレステロール降下薬は基本的にはずっと飲み続けなければいけないので、高価な新しいクスリは患者さんの負担が大きくなってしまいます。ですから、自分に合っているクスリをしっかり選択することが大切です。
コレステロール降下薬を服用する際、いちばん注意しなければならないのは副作用です。筋肉痛や関節痛、まれに筋萎縮や横紋筋融解症といった重篤な副作用を起こす可能性があるからです。
虚血性心疾患の患者さんの再発を予防する場合、一般的にはLDLを「90㎎/デシリットル以下」にコントロールすれば良いといわれていて、さらに「70以下」に管理するとより明らかな再発予防効果があるというデータもあります。コレステロール降下剤を使ってそれくらい厳格に管理すると、副作用を訴える患者さんが増える傾向にあるので、副作用の表れ方をしっかり見極められる医師を選ぶ必要があるのです。
また、家系に動脈硬化性の疾患で亡くなっている人がいる場合、LDLの正常範囲の上限値である139よりも下げなければなりません。
担当医にそうした知識があるのか。家族歴をはじめ、尿酸値や血糖値などをしっかり確認し、総合的に判断したうえでクスリの効き方の強弱を見てくれているのか。医師に言われるがまま服用するのではなく、患者側もきちんと医師を見極めてクスリを選択していくことが、寿命を延ばすことにつながります。