引退まで試合では吐き続け…小谷野栄一さん語るパニック障害

公開日: 更新日:

■病気を「個性」だと受け入れたことで立ち直れた

 立ち直れたのは、病気を「個性」と受け入れたことが大きかったと思います。これは自分で考えた方法なのですが、今は“ゼロ”からのスタート、毎日何かに挑戦し、それを日記に書いて自分を褒め、プレッシャーから解放するように努めたんです。

 たとえば、怖くて電車にさえ乗れていなかったので「今日は駅まで歩けた」「今日は電車に乗って1駅行けた」「今日は電車に乗れなかったけど、2日連続で駅まで行けた」とか“できた”ことを書いていく。そうやって気持ちを前向きにして、少しずつできることを増やしていきました。

 また、その年の秋に行われた「みやざきフェニックス・リーグ」という若手選手の教育リーグに出場できたことも大きかったです。その年、チームは日本シリーズを戦っていたので、フェニックス・リーグの出場選手が足りず、どうしても僕が出なくてはいけなくなってしまったんです。

 打席に立つことさえ恐怖だった僕を、福良さん(淳一・当時二軍監督代行)は「何分かかってもいいから」と見守ってくれて、僕も「今季限りでプロ野球人生は終わりだ。どうせ最後なら、恩返ししよう」と開き直れました。そうしたら、ホームランを何本も打てたり、すごく良い結果が出たんです(笑い)。1カ月間、何とかやりきれたことも自信になりました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  5. 5

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  1. 6

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  2. 7

    レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

  3. 8

    芳根京子《昭和新婚ラブコメ》はトップクラスの高評価!「話題性」「考察」なしの“スローなドラマ”が人気の背景

  4. 9

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 10

    大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ