「食べ過ぎるから太る」は誤解 肥満の正体はホルモン異常
■イライラを抑え、インスリンを急激に分泌させない
では、どうすれば痩せるのか? 体重の変化に関係するホルモンは甲状腺ホルモン、レプチンなどたくさんあるが、注目はインスリンとコルチゾールだ。
「インスリンは血液中の余剰な糖分をさまざまな形に変えて筋肉や脂肪細胞などに取り込み貯蔵します。コルチゾールは別名ストレスホルモンと呼ばれ恐怖や不安のときに分泌され、エネルギーを貯蔵庫から取り出していつでも使えるグルコースに変える。即時行動できるためです。ところが、すぐに逃避行動などに結びつかない慢性ストレスでもコルチゾールは分泌されるため、血中のグルコース値が高くなり、結果インスリン増加につながり肥満になるのです」
つまり、イライラしない生活とインスリンを急激に分泌させない食事こそが痩せるコツなのだ。
「まずは一日の生活の起点で、体内時計とのずれを正してくれる朝食をしっかり食べることです。間食はせず、夕食と翌日の朝食との間隔を12時間以上空けましょう。睡眠の質も改善するはずです。ホルモンは主に食事を合図に分泌し、血液を介して体中に指令を出します。一日のうち食べない時間を長くすることはホルモンの機能を正常に保つことに役立ちます」