プロが集結し慢性痛に対応 慶大病院「痛み診療センター」
マインドフルネスは精神神経科医や臨床心理士が担当し、プログラムは週1回2時間、全8回で構成されている。内容は簡単な瞑想やヨガ、呼吸法などのエクササイズを行い、心身の安定を目指す。それを習得して日常的に行うことで、痛みのセルフコントロールに役立てるのだ。
「慢性痛では実際の体の痛み(1次的痛み)に不安や気分の落ち込みといったネガティブな感情が加わると、2次的痛みとして苦痛が生じることが知られています。認知行動療法であるマインドフルネスは、痛みに対する受け止め方や姿勢を変えることで、不安や気分の落ち込みを改善し、2次的痛みを取り除く効果があるとされています」
ただし、運動療法プログラムやマインドフルネスは、患者自身が主体性を持って積極的に取り組まないと十分な効果は見込めないという。また、同センターは慢性痛のすべての痛みに対応できるわけではない。疾患によっては対象外になる場合もあるという。