エイズ<5>HIV感染の不安を解消する2つの薬とその費用
セックスの相手がHIV感染者、もしくはその可能性がある人で、コンドームを使用しないで性交してしまった。
HIVの感染力は他の性感染症に比べると弱く、1回の性交で感染するとは限らないが不安が残る。
そんなとき、どうするべきか。HIV検査で感染の有無が判定できる2カ月後まで待つしかないのか。
性感染症専門施設「プライベートケアクリニック東京」(新宿区)の尾上泰彦院長が言う。
「HIVに感染したかもしれない行為の後、72時間以内に抗HIV薬の内服を開始する『PEP(ペップ=曝露後予防内服)』という予防策があります。内服は1日1回か2回を28日間続けます。WHO(世界保健機関)の調査報告では、HIV感染のリスクを80%以上低減できるとされています」
PEPは、性交の相手がHIV陰性者と分かっている場合や、自身がすでにHIVに感染している場合は対象にならない。
また、性交渉後の曝露後予防を目的とした抗HIV薬の内服は日本では未承認なので、診療や薬の処方は自費診療になる。