【トマトと卵との炒め煮】ビタミンDとカルシウムの最強コンビで骨粗しょう症予防

公開日: 更新日:

キノコの中でも豊富な食物繊維に整腸作用

 台湾に旅行した際、たまたま入った街場の料理屋で、卵にキクラゲが入った炒めものが出た。

 これが抜群においしかった。ビールのおつまみにぴったり。もちろんご飯にも合う。今回のメニューはさらにその上を行く組み合わせ。卵はタンパク質源としてパーフェクトな食材(生命が発生するために必要なアミノ酸がバランスよく含まれている)。トマトはうま味のもと(だからパスタやピザのソースとなる)。そしてキクラゲのあのコリコリとした食感。台湾では木耳と表記されていた。木に耳たぶのようになるのでこの漢字が当てられている。

 さて、キクラゲの正体はキノコ。あの独特の食感はヘミセルロースやペクチンと呼ばれる食物繊維による。キクラゲにはキノコの中でも特に多く含まれている。食物繊維はカロリーにはならず、整腸作用や便通を良くする効果がある。さらにビタミンやミネラルを豊富に含むので健康によい。私たちが食べるキクラゲはだいたいの場合、乾燥品を戻したものだが、生キクラゲはちょうど今が旬。新鮮な食物繊維がたっぷりと水分子を含んでいるのでコリコリ感が半端ではない。それはエロチックですらある。食と性はつながっているのだ。

▽ふくおか・しんいち 1956年東京生まれ。京大卒。米ハーバード大医学部博士研究員、京大助教授などを経て青学大教授・米ロックフェラー大客員教授。「動的平衡」「芸術と科学のあいだ」「フェルメール 光の王国 」をはじめ著書多数。80万部を超えるベストセラーとなった「生物と無生物のあいだ」は、朝日新聞が識者に実施したアンケート「平成の30冊」にも選ばれた。

※この料理を「お店で出したい」という方は(froufushi@nk-gendai.co.jp)までご連絡ください。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末