漢方で「夏の冷え」の原因は3つの症状 対策となる薬は何だ
蒸し暑い日本の夏。近年は夏場になると熱中症やゲリラ豪雨など、気温と湿度、雨に関するニュースが連日のように報道されています。人命にかかわる事例も多く、近代化された日本においても自然の脅威を感じます。
こうした高温多湿によって、いわゆる「夏バテ」のような体調不良になりやすいのが日本の夏だともいえるかもしれません。前回紹介した夏バテ解消に役立つ漢方に続き、今回は「夏の冷え」と漢方についてお話しします。
猛暑が当たり前になっている近年、夏にはエアコンは欠かせない存在になっています。オフィス、店舗、病院だけでなく、いたるところで室内は冷房が効いています。そんな環境ですから、効きすぎて寒いと感じる人も少なくないでしょう。
こうした室内に長時間いると、自律神経が不調になって体温調整が不安定になります。夏場でも「冷え」が生じ、肩こり、頭痛、食欲不振、めまいなどが起こるケースがあります。特に女性はもともと冷え性の方が多いので、夏場でも冷え対策が必要です。
「冷え」は漢方では3つの症状からなるとされています。血のめぐりが悪くなる「瘀血」、水のめぐりが悪くなる「水毒」、気力が低下する「気虚」が重なって異常が起こるのです。つまり、これらを改善することが冷え対策になるということです。