老親の「外出がおっくう」「疲れた」は寝たきりの一歩手前

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 老親が「疲れやすい」「買い物に行くのがおっくう」などと言いだしたら、「フレイル」を疑った方がいい。横浜市立大学付属市民総合医療センターリハビリテーション科准教授の若林秀隆医師に聞いた。

「フレイル」とは、体の予備機能が低下して健康障害を起こしやすくなった状態で、介護が必要となる前の段階。最も重要な要因となるのは、筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している「サルコペニア」だ。

「身体的なフレイルは次の5項目でチェックできます。体重減少、筋力低下、歩行速度の低下、疲れやすさ、活動量の低下のうち1~2個該当すればプレフレイル、3個以上該当すればフレイルです」(若林医師=以下同)

 筋力は測定しないと分からないが、体重ならすぐ分かる。歩行速度というのは秒速1メートルで、歩行者用信号を青信号の間に渡りきれないなら問題。

 活動量の低下は、外出や体を動かす機会の減少を指す。

 50代のAさんの両親はともに80代前半。父親は山歩きが趣味で活動的。一方、母親は自宅で絵画を教え、社交的な性格だが、「少し歩くと息が切れる」と言い、自宅すぐのスーパーにも車で向かう。

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