C型肝炎<1>複数の性交パートナーがいるとリスクが高まる

公開日: 更新日:

 A型肝炎、B型肝炎と並んで「C型肝炎」も性感染症のひとつに含まれる。C型肝炎ウイルス(HCV)は血液を介して感染するので、国内では1992年以前の輸血、HCVの混入した血液製剤、注射器の共有、入れ墨などが主な感染経路だった。しかし、いまは検査体制が十分整っているので、医療行為による感染は、ほとんどなくなった。

 では、どうしてセックスで感染する可能性があるのか。性感染症専門施設「プライベートケアクリニック東京」(新宿区)の尾上泰彦院長が言う。

「C型肝炎は、HCVの持続感染者(キャリアー)の血液が他人の体内に直接入ることで感染します。ですから、一般的な男女間のノーマルなセックスで感染することはまれです。感染のリスクが高いのは、特にアナルセックス(肛門性交)など、粘膜が傷ついた状態でセックスすることです。いまはMSM(男性同性愛者)を中心とした性感染が増えているのです」

 しかし、性風俗従事者を対象とした国内の調査では、HCV抗体陽性の頻度は、同年代の一般女性と比べて8~10倍高いと報告されている。複数のセックスパートナーを持つ人は、それだけリスクが高くなるといえる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  2. 2

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  3. 3

    「おむすび」は朝ドラ歴代ワースト視聴率濃厚…NHKは橋本環奈で何を見誤ったのか?

  4. 4

    “レジェンドアナ”近藤サトが明かしたフジテレビアナウンス室の実態

  5. 5

    「相棒」芹沢刑事役の山中崇史さんが振り返る俳優人生…地下鉄サリン事件「忘れられない」

  1. 6

    5周年のSnow Man“目黒蓮独走”で一抹の不安…水面下のファン離れ&グループ内格差

  2. 7

    テレ朝の名物社員「ナスD」パワハラ&経費不適切使用→懲戒処分が示したテレビのヤバイ昭和体質

  3. 8

    巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし

  4. 9

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  5. 10

    兵庫県パワハラ知事は第三者委の「違法」指摘にも居直り反省ゼロ…維新・吉村代表に問われる「製造責任」