半日断食ダイエットで生活リズムを回復「年明けうつ」撃退
記録を解析した結果、19人は平均して体重は3%、腹部内臓脂肪は4%、それぞれ減少した。しかも、多くの参加者で総コレステロールが7%、悪玉コレステロール(LDL―C)が11%低下し、血圧降下も認められ、空腹時血糖値が5%、空腹時インスリン濃度が21%改善したという。
参加者の70%で睡眠の質もしくは睡眠量が改善し、参加者は全体的に活力が増したとも報告された。常用していた脂質異常症の薬や降圧剤の量が減ったり、やめることができた参加者もいたといい、多くの参加者が研究後もこの食生活を継続しているというから驚きだ。
研究では夜間14時間断食だったが、これを真似るには朝7時に食事をした人は夕方5時までに夕食を終える必要があり、難しい。ならば夜間12時間断食の半日断食ダイエットの方がより現実的だ。
それにしてもなぜ、食べる時間を集中させるだけで、やせられるのか?
「ヒトを含めた地球上の多くの生物は約24時間周期からなる体内時計『サーカディアンリズム』を持っています。ところが、胃や腸、心臓、皮膚といった末梢組織はそれぞれ別の時間周期で動いています。このリズムを毎日一斉にリセットしているのが太陽光とその日初めて取る食事による刺激です。しかも末梢組織へのリセット力は食事の刺激がより強いことがわかっています。長い絶食時間を設けることは、最初の食事の刺激をより強めることになり、リセット力がより強調されることにつながるのです」