アメリカのがん死亡率が過去30年で29%低下したのはなぜか
皮膚がんの一種メラノーマ治療の進歩も、転移性がん患者の延命につながっています。免疫療法により20歳から64歳の患者の死亡率が7%、65歳以上に関しても5~6%下がったという数字もあります。
一方、大腸がん、乳がんに関しては死亡率低下のスピードが下がっており、前立腺がんの死亡率はまったく下がっていません。
また、喫煙率の低下とは逆にアメリカ人の肥満のさらなる進行が、新たながんの傾向を生み出しています。現在アメリカ人の7割近くが太り過ぎ、4割が肥満症という状況の中で、肝臓がん、腎臓がん、脾臓(ひぞう)がん、子宮がん、閉経後の女性の乳がん、55歳以下の大腸・直腸がんが増えてきていると、アメリカがん協会では警鐘を鳴らしています。