腰の後ろと太ももの前の筋肉が緊張すると腰痛を引き起こす
パーソナルトレーナーとしても活動するアスレチックトレーナーの三田貴史さんは、都内の整形外科でリハビリ指導も行っている。患者の訴えで多いのが、腰痛だ。
「腰痛をよく起こす人は、腰の後ろの筋肉が緊張して短くなる傾向がある。そうなるとバランスを取るために、太ももの前の筋肉も短く収縮するようになる。ですから、腰痛を軽減・予防するには、太もも回りの筋肉をほぐすことが必要です」(三田さん=以下同)
特に高齢者は、太ももの前の筋肉が硬くなりやすい。年齢を重ねると、筋肉や靱帯の柔軟性が乏しくなるからだ。腰痛が悪化すると、行動範囲が狭くなり、生活の質も下がる。太もも周囲の筋肉をほぐせば腰痛対策になるので、ぜひ毎日やってほしい。
やり方は非常に簡単だ。壁や椅子に手をついた状態で、片足を後方に上げ、手で足首をつかみ(届きにくい人は足の甲でも)、足首、かかとをお尻に近づけ、呼吸をしながら20秒キープする。左右両方やる。10回を1セットとし、毎日2セットやるのが当座の目標。
片足立ちが不安なら、横向きに寝転んで行ってもいい。また、足が上がらず手で足首をつかめない人は、足首にタオルを引っ掛け、手で引っ張ってお尻に近づける方法でもOK。