蛭子能収氏はレビー小体とアルツハイマーの合併 では日本人に多い「脳血管性認知症」とは?

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 脳血管障害には、血管が破れる脳出血と血管が詰まる脳梗塞があるが、認知症を起こしやすいのは圧倒的に脳梗塞である。とくに穿通枝の障害により起きる小血管性認知症が多くみられ、脳血管性認知症の約半分を占めるという。

「小血管病としては、穿通枝が詰まって15ミリ以下の小さな梗塞が多発する無症候性のラクナ脳梗塞と大脳の奥にある白質病変(血流低下により脳の内側の神経線維の束がMRIで白い色をした点状から斑状の病変としてみえる)そして微小出血病変があります。また、広範に白質病変で侵されるものに高血圧症が関係するビンスワンガー病や過度の血圧低下などによる血液循環不全が原因の低灌流性脳血管性認知症があります。脳血管性認知症にはほかに、一つは、大脳皮質領域(脳表面に近い部分)を中心に大小の梗塞が多発する多発梗塞性認知症、太い血管だけが詰まる単一梗塞による認知症があります。

■認知機能は「まだら状」に保たれる

 症状は障害される脳の領域により異なるが、アルツハイマー型のように全般的な認知機能が徐々に低下するのとは違い、新しいことを覚える力は低下しても、理解力や判断力は保たれることが多い。そのため、アルツハイマー型よりも人格が保たれているケースが多いという。また、意識がしっかりして活動的なときとボーッとしているときが繰り返される「まだら認知」となる場合が多い。

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