耳掃除好きに多い…鼓膜破れ事故が認知症リスクを上げる
耳掃除中に起こりやすい事故が「鼓膜が破れる」。破れてできた穴が運悪く残ると、難聴を引き起こす。長く放置した場合、アルツハイマーなどの認知症の原因になりかねない。要注意だ。
鼓膜が破れ、穴が開くとどうなるか? 突然痛みが生じ、出血や難聴、耳鳴りが起こったり、耳が詰まった感じなどの違和感を覚えることもある。
鼓膜は再生力が高いので、穴が小さければ1~2カ月で自然にふさがるが、この間、耳の中を清潔に保たなければならず、入浴や洗髪など日常生活が制限される。
■穴がふさがらなくなり難聴が続くのが原因
それでも穴がふさがればいい。鼓膜に穴が開いているので水や異物が入りやすく、感染症(中耳炎)を起こしやすい。すると膿が出て、鼓膜が再生されにくくなる。3カ月以上穴が開いたままの場合、これまでは手術が検討されてきた。
「手術は、耳の後ろの皮膚を切る外切開で、鼓膜の代用となる組織を取るなど、侵襲が大きい。手術しなさいと言われても応じない人が多い」