新型コロナ対策に「次亜塩素酸水」<後編> 空間噴霧は安全か

公開日: 更新日:

 一方で、空間噴霧に関しては誤解も多い。最たるものが、<空間噴霧し始めれば、瞬時に強い殺菌効果を発揮する>。

「継続的に噴霧し続けてこそ有効。それによって室内全体に作用し、天井、壁面、床、家具・備品などに付着したウイルスを不活性化します。それこそが空間噴霧の主たる目的で、第2の目的が空気中に浮遊するウイルスや菌の不活性化です」

 さらによく挙がるのが<気化した次亜塩素酸水は吸い込むと危険><噴霧し続けると空気中の濃度が高くなり危険>。

「これらも間違いです。次亜塩素酸水はカセイソーダを含んでおらず、pH4~7・5で50ppm以下の空間噴霧であれば、多くの実績例から人が吸い込んでも安全であることが確認されています」

 三重大学大学院生物資源学研究科の福﨑智司教授の研究では、継続した空間噴霧でも天井での測定濃度は0・07ppm。噴霧し続けても空気中の有効塩素濃度は人体に影響のないレベルの一定濃度で上限を迎えるとの結果が出ている。

 空間噴霧は、液体の次亜塩素酸水を超音波式や気化式の加湿器に入れて使えばいい。次亜塩素酸水は真菌(カビ)対策効果もあり、湿度の高い今の時期でも問題ない。研究結果から9畳くらいで20~50ppm、pH6・5を目安に。

 なお、次亜塩素酸水の効果を大いに生かすには「空間噴霧+身の回りへの直接噴霧や清拭」が理想的だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動