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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

現役世代が重症化する可能性は低いが…本当に怖いのはなにか

公開日: 更新日:

 では、本当に怖いのはなにか。おそらく「社会的制裁」だろう。

 もし感染したら、たとえ無症状であったとしても、周囲から白い目で見られ、ネットには誹謗中傷が書き込まれ、しかも心の傷が長く当人を苦しめることになる。あるいは感染者を出した学校や店舗などは、マスコミから厳しく糾弾され、存続すら危ぶまれるようになるかもしれない。しかも政府や自治体は口先だけで、本気で守ってくれるわけではない。だから、われわれは常に気を引き締め、感染予防に努めなければならないのだ。

 とはいえ新型コロナは自己責任でもなければ、個人の努力だけで予防できるものでもない。にもかかわらず厳しいバッシングを受ける危険があるとすれば、制裁を恐れてPCR検査を拒否する人や、検査に協力しない店舗が続出しそうだ。そうなれば、事態の収束はますます遠のいてしまう。

 つまり新型コロナは、社会病理的な側面のほうが強いという意味でも、厄介な相手ということがいえるのである。

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