長嶋茂雄さんも心房細動による脳梗塞 予防に新たな選択肢

公開日: 更新日:

 そうならないために、治療で行われるのが、血液をサラサラにする抗凝固薬(ワーファリンなど)の服用だ。しかし、「血液が固まりにくくなる」という薬の特性から、問題点もあった。

「年間3%で大出血を起こし、4分の1程度の人が薬を飲み続けられなくなるのです。70歳くらいまでは多少リスクがあっても抗凝固薬を飲めても、80歳を超えると腎臓が悪くなって出血リスクが高くなり、転倒しやすく大出血のリスクが高くなります」

 現在91歳の男性は心房細動で抗凝固薬を飲んでいたが、ひどい貧血を繰り返し起こし、毎月のように入院。このまま貧血が続けば命にかかわる危険がある。かといって、過去に脳梗塞を起こしているので、抗凝固薬を飲まないと再び脳梗塞を起こすリスクが高く、やはり命にかかわる危険がある。抗凝固薬をやめるか、続けるか。本人も家族も、まさに「死の選択」に頭を悩ませていた。

 そんな時に承認されたのが冒頭で触れた治療の新たな選択肢。WATCHMAN(「ウォッチマン」)というデバイスを用いた左心耳閉鎖治療だ。 

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」

  2. 2

    20代女子の「ホテル暮らし」1年間の支出報告…賃貸の家賃と比較してどうなった?

  3. 3

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 4

    「フジ日枝案件」と物議、小池都知事肝いりの巨大噴水が“汚水”散布危機…大腸菌数が基準の最大27倍!

  5. 5

    “ホテル暮らし歴半年”20代女子はどう断捨離した? 家財道具はスーツケース2個分

  1. 6

    「ホテルで1人暮らし」意外なルールとトラブル 部屋に彼氏が遊びに来てもOKなの?

  2. 7

    TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

  3. 8

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  4. 9

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 10

    松たか子と"18歳差共演"SixTONES松村北斗の評価爆騰がり 映画『ファーストキス 1ST KISS』興収14億円予想のヒット