唾液腺<上>歯科医が指南 唾液分泌を促進させる水分補給法
唾液には「ネバネバ唾液」と「サラサラ唾液」がある。唾液の分泌は、自分の意思とは関係なく自律神経によって自動的に調節され、この2種類の唾液のバランスにより、健全な口内環境が維持されている。非常にリラックスしているときは副交感神経が優位に働き、サラサラ唾液が分泌され、会話や食事がスムーズに楽しめる。
ところが、心身にストレスを感じていると、交感神経が優位に働き、サラサラ唾液の分泌が低下する。同時に舌の動きも悪くなり、不快感を覚えるようになるのだ。この状態だと体の免疫力も低下していく。
「口の中がネバネバしてきたときは要注意です。体の危険信号と考えていいでしょう。このようにバランスが崩れると、ネバネバ唾液が多くなる。ネバネバ唾液には『ムチン』というネバネバした成分が含まれており、ムチンには口の中の菌を固まらせ、吐き出させる役割があります。サラサラとした唾液の流れが阻害されると、口内の細菌環境が悪くなるので、このような防衛機能が働くと考えられます」
一日中、口の中がネバネバしているのは、精神的な不安が持続して安静時の唾液の流れが不足していることが考えられる。