優良食品「MISO」に改めて注目! 和食ブームで輸出が好調
日本食には欠かせない「みそ」の輸出が好調だ。日本産みそは「MISO」として米国、欧州各国、中国、韓国ほか東南アジアなどに輸出されているが、財務省の統計によれば1977年以降、その輸出額はほぼ毎年、対前年比で増加。ちなみに2019年の輸出額は約38億2500万円。13年の約24億3000万円から7年連続して対前年比を上回っている。
最も輸出額の多いのが米国で輸出額全体の約25%を占める。和食ブーム、自然食品への関心、健康志向の高まりなどがその大きな理由だろう。
みその主原料は大豆だが、大豆は「畑の肉」ともよばれ、タンパク質、脂質、炭水化物の3大栄養素のほかカルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラル類も含まれる。さらに発酵の過程を経ることによって、各種のアミノ酸、ビタミンなどが生成される。大豆タンパク質は、発酵の過程で分解されて約60%が水に溶け、約30%がアミノ酸に分解されるが、このことで吸収されやすくなる。腸内環境の改善にも効果がある。
これほど優れた食品なのだが、みそメーカーの出荷状況を見るかぎり、国内においては消費の増加傾向は見られない。自然食派による手作りの増加も考えられるが、いずれにせよ改めて優良食品であるみそに注目してみてはどうだろうか。国内、国外を問わずダシ素材としてカツオ節や昆布を使いはじめたフレンチやイタリアンの料理人のなかには、調味料としてみそを使う人も少なくない。
中高年世代は塩分の取り過ぎを気にしてみそを敬遠する傾向もあるが、同じ「満足できる塩気」でも、塩に比べてみそは風味に富む分、塩分摂取量ははるかに少なくてすむ。
巣ごもりの年末年始、みそ料理で腸内環境を整えてはいかが。