ストレス便秘はミカンとミントで「気」を巡らせて解消する
便秘の改善には「体質を見極めて食材を選ぶ」ことが必要です。前回に引き続き、3つのタイプについての対策を紹介します。
■気巡り不良タイプ
排便に必要な「気」が滞っているために出なくなるタイプ。いわゆる「ストレス性の便秘」です。ストレスがたまると、てきめんに出なくなり、環境変化に弱く旅行先でも便秘になる傾向が大。また、ガスがたまりやすくてゲップが多かったり、出そうで出ない……という“チラ便意”に悩まされがちです。女性の場合、生理前にひどくなる傾向もあります。
対策としては気をスムーズに巡らせる食材を取り入れること。おすすめはミカンなどの柑橘類やハーブ類で、さわやかな香りが気の滞りを改善し、快便に役立ちます。
【気巡り不良改善薬膳レシピ】
清涼感いっぱいのミントが効いたドリンクです。
【材料】
●ミカン缶(170グラム) 2分の1缶
●ミント 1つかみ
●炭酸水 2カップ
●ハチミツ 適量
【作り方】
グラスにミントの葉を入れて炭酸水を注ぎ、粗くマドラーで潰してからミカンを入れ、ハチミツで好みの甘さに仕上げる。
■気不足づまりタイプ
老廃物を排出するためには「気」が必要です。ところが、気が不足しているために排便する力そのものがなくて出ないのがこのタイプ。要は「いきむ」力がないのです。排便後に汗をかいたり、脱力感に襲われたりするなどの特徴があります。また、普段から疲れやすい人に多い便秘です。
対策は、気を補って「いきみ力」をアップする食材を取り入れること。おすすめはイモ類で、とくにジャガイモが気をしっかりと養い、腸の働きを整えて快便力アップに貢献してくれます。ほかに栗やクルミも改善に役立ちます。
【気不足改善薬膳レシピ】
市販のポテトサラダに、栗とクルミをちょい足しすれば快腸サラダの出来上がり。
【材料】
●ポテトサラダ(市販品) 200グラム
●甘栗 6個
●クルミ 20グラム
【作り方】
ポテトサラダと、粗く刻んだ甘栗&クルミを混ぜる。
■血不足づまりタイプ
血が不足しているため体内に潤いが足りず、腸も乾燥してしまうことで出ないタイプ。便が乾燥してコロコロしているケースが多く、普段から顔色が悪くて髪や肌につやがない、めまいや立ちくらみが多い、動悸を感じるといったトラブルも見られます。女性の場合は生理の後に便秘がひどくなりがちです。生理によって血を失うからです。
改善のためには、とにかく血を補う食材を取り入れましょう。おすすめはレバー。また血を養うとともに腸のすべりをよくする働きのあるピーナツと黒ゴマを組み合わせるとさらに効果的です。 (水曜掲載)
【血不足改善薬膳レシピ】
市販の焼き鳥レバー串をアレンジ。ピーナツのコクでレバーが苦手な人もおいしくいただけます。
【材料】
●レバー串 4本
●ピーナツバター 大さじ2
●レモン汁 大さじ2
●ニンニク 少々
●黒すりゴマ 小さじ2
【作り方】
ボウルにピーナツバター、レモン汁、すりおろしたニンニクを加えて混ぜ、レバーを串から外してボウルに入れてあえる。器に盛り、黒すりゴマを振りかける。