著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

ホタテはグリシンが豊富 寝る前に食べると目覚めがスッキリ

公開日: 更新日:

 ホタテの主な産地は北海道や青森県など東北から北の地域です。ホタテと聞いてイメージする部分は貝柱でしょう。100グラム当たりの糖質は3.5グラムで、そのほとんどは、でんぷん同様の性質を示すグリコーゲンと呼ばれる多糖類になります。このグリコーゲンは月によって量が変動し、3月から徐々に増え始めることが報告されています。なので、いまはまさに旬のはしりの時期です。

 グリコーゲンは唾液によって分解されることで甘味を感じますが、ホタテの甘味の正体はそれだけではありません。アミノ酸の一種であるグリシンです。グリシンは上白糖の90%程度の甘味があり、貝柱100グラム中に2000ミリグラムも含まれています。この値は甘エビの量とほぼ同じ! 寝る前にグリシンを取ると、翌朝の目覚めがスッキリし、疲労感も軽くなったという研究もありますので、疲れた時はぜひ夜にホタテを召し上がるとよいでしょう。

 さらにタンパク質が貝柱100グラム当たり16.19グラム含まれており、アサリやシジミが6~7グラムであることを考えると非常に多いことがわかります。それに比べて脂質は約1グラム前後と非常に少なく、その主成分がDHAやEPAなどのn-3系脂肪酸です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇