膝<上>変形性膝関節症を軽減する歩き方と姿勢 専門医が伝授
「軟骨が大してすり減っていない軽症のうちに取り組んでほしいのは、『姿勢』や『歩き方』の改善です。膝関節にかかる体の重みの荷重は、どんな姿勢や歩き方をしているかで大きく変わってきます。この先、さらに膝の軟骨をすり減らしたり、膝関節のすき間を狭くしたりするのを防ぐには、いまのうちに姿勢や歩き方を見直して、膝にかかる負担を減らしておくのがいいのです」
「姿勢」のチェックの仕方は、壁に背中を着けて真っすぐ立ってみる。正しい姿勢が取れていると、後頭部、肩甲骨、お尻、かかとの4点が壁に着く。また腰には手のひら1枚分のすき間ができる。そして、この状態のまま片足の膝を曲げてゆっくり上げてみる。体がグラついて足をスッと上げられなければ、姿勢のバランスが崩れている証拠だ。
次は「歩き方」のチェック。普通に廊下を歩いてみる。上から見た時に左右の足のつま先を外側に開きながら進む歩き方や、モデルのように1本の線の上を歩くような歩き方は、膝の一部に負担がかかり膝を痛めやすい。膝に負担をかけないためには、つま先を前に向け、肩幅より少し狭く、2本の線の上を歩くような足の運び方がいいという。