トランスジェンダーの生徒は「自覚する性」のトイレに入るのを許可すべき 米で判決
トランスジェンダーが生まれ持った性か、自覚する性どちらのトイレに入るべきかで、アメリカでは長年論争が続いています。民主党のオバマ大統領は2016年、全米の公立学校と大学に対し「生徒が自覚する性のトイレを使わせるべき」というガイドラインを出しました。
しかし、強制力はないものの、テキサスなど保守共和党州は一斉に反発。続く共和党トランプ大統領はこのガイドラインを全面撤回し、トイレ使用に関する判断は各自治体に委ねるという立場を表明しました。民主・共和それぞれの政権の立場や判断の違いにより、トランスジェンダーのトイレ問題は政治的な色合いを帯びる形になっていたのです。
今回、生徒の立場に立った判決が認められたことは、すべての人に平等の権利をという公民権の実現に一歩近づくものとして歓迎される一方、微妙な性の問題をどう扱うかの難しさも改めて浮き彫りになる形となりました。