命を守る新型コロナワクチンを安心して接種するための備え
大動脈解離の患者さんが増えているのは、コロナ禍の巣ごもり生活で血圧の管理が不十分になっていることに加え、ワクチン接種による血圧上昇が引き金になっているケースもゼロとは言い切れません。しっかりした調査と解明が必要です。
■前触れなく血圧が急上昇するケースも
そうはいっても、ワクチンは新型コロナから命を守る有効な手段です。だからこそ、心臓や血管にトラブルが起こる可能性もゼロではないと想定して対策を講じたうえで、ワクチン接種に臨むのが理想的といえるでしょう。
まずは、心臓ドックなどの検査を受けて、自分の体の基礎データをきちんと把握しておくことが重要です。心臓血管系では、心電図、心エコー、心臓CTの3つの検査で、正常なのか異常があるのかどうかがわかります。これにプラスして頭部MRIで脳血管の状態を確認しておけば安心です。血管トラブルが起こったときに命に関わるのは心臓、脳、大血管ですから、検査を受けて自分がそれぞれどんなリスクを抱えているのかをチェックしておきましょう。