命を守る新型コロナワクチンを安心して接種するための備え
新型コロナワクチンの接種が進んでいます。新型コロナウイルス感染症の発症や重症化を防ぐ効果があるのは間違いなく、現時点ではウイルスから自分の身を守る最善の手段といえるでしょう。
一方で副反応の報告が増えているのもたしかで、ワクチン接種後に心血管障害、脳血管障害、血栓症が確認されたケースも見られます。いまのところワクチン接種との因果関係はわかっていません。ただ、ワクチン接種による免疫反応などで高熱が出ることを見ても、一部の方には健康被害に属するダメージを与えている可能性もあります。何分、mRNAタイプの集団接種ワクチンは初めてなので、副反応も手探り状態なのです。一部の方でこれまでは表面化していなかった心臓や血管のトラブルが、ワクチン接種をきっかけに表に出てしまった可能性も考えられます。
実際、「ワクチン接種後に血圧が上がった」という患者さんが増えています。また、大動脈解離で救急搬送される患者さんも、これまでは1カ月に1件あるかないかだったのが、月2~3件に増えている印象です。大動脈解離は前触れなく血管が裂けて解離し、1度目の発症で突然死する危険がある疾患です。血圧が高く、上行大動脈(心臓から出て上に向かう動脈)が太くなっている人に多く見られます。