命を守る新型コロナワクチンを安心して接種するための備え
また、血圧を日頃から定期的に測り、把握しておくことも大切になります。先ほどもお話ししましたが、ワクチン接種後に血圧が上がるケースが多く見られます。病院で計測した場合、「上(収縮期血圧)120㎜Hg未満/下(拡張期血圧)80㎜Hg未満」が正常の範囲です。それが、ワクチンを接種した後の計測で前触れなく上の血圧が180程度、または下の血圧が130程度まで上昇する人が少なくないのです。この数値は、放置しておけば3年ほどで人工透析が必要になるようなレベルです。
ですから、日頃から血圧を測って数値を把握しておき、ワクチン接種後も含めて上が180、下が110を超えるようなら、すぐに医療機関で診てもらってください。そういう人は、ある日突然、血管や心臓のトラブルを起こす“素養”があるということです。
心臓トラブルを起こす患者さんは、自分の血圧を正確に把握していないケースがたくさん見受けられます。先日来院された70歳の女性は、「これまで血圧が高かったことはありませんか」と尋ねると、「いつも血圧は正常値です。病院でも自宅でも上は100もありません」とのことでした。