親の傾聴と共感が「8050問題」の解決につながる 専門家が指摘
80代(高齢)の親が50代(中年)の引きこもる子供を支える状況を表した8050問題は、この数年、注目を集める社会問題のひとつ。その解決の切り札として注目されているのが、親の「聴く力」だ。
「80(歳)の親が変われば、50(歳)の子でも立ち直る」と、その重要性を説くのは、英国で公認される家族療法の資格を持ち、その国内普及に携わる精神科医の最上悠氏。「8050 親の『傾聴』が子どもを救う」(マキノ出版)の著者でもある。
「『いい年をして、何を甘えたことを言っているのか』と批判する人も多いでしょう。しかし、健康な人には正論でも、心に行き詰まりを抱えた方にはそれが通用しません。最良の特効薬が、親の『傾聴』なのです」(最上氏=以下同)