腰(上)脊柱菅狭窄症を治すための簡単体操 整形外科医が考案
「脊柱管の狭窄を招く原因として、体の老化のほか、姿勢の悪さや骨格のゆがみ、腰椎を支える腰周辺の筋肉の硬直や衰えなどが挙げられます。その原因にアプローチせず、神経へのダメージを蓄積させてしまうと、たとえ手術で神経への圧迫を取り除いたとしても、神経自体が回復しなくなってしまいます。そこで着目するのが運動療法です。当院では患者さんに必ず、脊柱管を広げて痛みやしびれを緩和する体操を指導し、毎日実践してもらっています」
竹谷内院長が考案した簡単体操は、「脊柱管が狭められることで発症するなら、脊柱管を広げればいい」という考え方がベースにある。
狭くなった脊柱管を広げることで神経の圧迫を軽減し、その間に傷んだ神経を徐々に回復させるのだ。また、動かしにくかった腰の可動域が広がるといった効果も期待できる。
簡単体操は数種類あるが、その一部を紹介する。やり方はこうだ。
■膝抱え体操
横向きの姿勢で寝て、膝を抱えて腰を丸める体操。片側の足にだけ症状がある人は、症状がある側の足を上にして行う。①両膝を曲げて横向きに寝る。頭は枕で高さを調節。②両手で両膝を抱えて胸に引き寄せる。③上半身を丸めて胸を膝に近づける。腰を大きく丸めて脊柱管を広げることを意識する。④両手を膝から離して力を抜く。この姿勢で2~3分キープする。この体操を1日に数回を目安に行う。